top of page

白倉集落のこえ

​食べ手の皆さんのことを知りたい。作り手の私たちのことを知って欲しい。食べてくれる人の顔を思い浮かべながら作物を作りたい。そんな気持ちが、このサイトを作るきっかけになりました。つながってくださることを楽しみにしています。

稲狩り前の田んぼでインタビューを受ける片桐一さん

​片桐 一

​〈69歳〉

コメ作りでこだわっているところは

 39歳から農業を本格的に始めたんだよね。そのころから、ずっと安全でおいしいコメ作りというところにこだわっているんだ。

 川西農協(現在十日町農協に合併)で特別栽培米を始める時には、手をあげて第一号の減農薬栽培農家をやることにして、それから今まで続けているのだけどね。昔と比べて特別栽培米も厳しくなって、今では7割減農薬でコメ作りをするという規定があるんだ。その中でおいしさを究極まで追求したコメを作るのがこだわりです。虫が出たから勝手に農薬などを使うことができないんだ。指定された農薬があって、量も限定的にしか使えないから、環境や土壌をしっかりと理解して自然と語らいながらのコメ作りを心がけている。

 肥料のやり方なども白倉の棚田に合った独自の手法を編み出し、自分の土地に一番合った時期に散布する手法をとっているんだ。そこが、やりがいでもあり苦労する部分かな。気候条件を考え、毎年の土壌調査も毎年違う場所で行い自分の田んぼの把握に努めて…その結果がおいしいコメにつながっていくのだと感じているんだ。

 

コメ作りを続ける中で嬉しかったことは

 一般的に農協ではコメをブレンドするものなんだが、自分の作る米は他の生産者のコメとブレンドすることなく、生産者名を出して販売してもらっているんだ。何軒かの米屋が自分の生産したお米を名指しで買ってくれていてそれが嬉しいことかな。自分の自信につながるし、お店の方から消費者の「おいしい」「他のコメは食えない」などの声を聞けることが励みでもっと良いコメを作りたいという気持ちになるんだ。

 そういえば、今年は十日町農協で食味と米質の両方Sランクを獲得したんだ。魚沼産コシヒカリの中でも旨いとされる川西地区でのSランクは嬉しいよ。食味と米質両方Sランクだったのは昨日の段階2名のみだったそうで、農協の皆さんから「おめでとうございます」と言われた時には本当に嬉しい思いがしたな。

 

コメ作りに対する今後の目標は

 今、環境保全を行うエコファーマーたちの組合である、で地域の環境保全営農組合の会長もしているんだ。環境に対して厳しく気を使いながらこだわった営農活動を行うと共に、それを広めていきたいと考えているんだ。

 

白倉地区の良いところを教えてください

自然環境だと思うけどもね。自分で住んでいると良いところってなかなか感じないんだよね。でも、月並みだけど人は良いかな。助け合いの精神は皆すごい。誰かが困っていると本気で助けてくれる。これが良さだと思う。

bottom of page