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白倉集落のこえ

​食べ手の皆さんのことを知りたい。作り手の私たちのことを知って欲しい。食べてくれる人の顔を思い浮かべながら作物を作りたい。そんな気持ちが、このサイトを作るきっかけになりました。つながってくださることを楽しみにしています。

大白倉の棚田の前でインタビューを受ける田中英己さん

​田中 英己

​〈67歳〉

コメ作りでこだわっているところ

 コメ作りには18の時から関わっていて、ゴムの製造会社との兼業でずっとやってきています。兼業でやっていることもあって、平日にはゆっくり見ることができないんですよ。なので、とにかく効率を良くすることを常に考えています。例えば、稲が倒れてしまう倒伏とかを防いだりですね。そうなってしまうとコメの品質が落ちてしまうので。なので、天気を見て水の深さを変えたりしています。事前に策をとっておく事がとても大切ですね。この年にもなると、とにかく田んぼの維持管理することを心がけていますよ。

 

農業をやっていて大変だったこと

 昔は全部人力でやっていて、結構な肉体労働でした。今は全部機械ですることができるけど、農業機械も良いお値段するので、やっぱり時代によってそれぞれ大変なことはありますね。20年前の7月くらいにひどい豪雨があって、災害まではいかなかったけど、お米が全部だめになってしまいそうなこともありました。強い雨が降ってしまうと機械を使って収穫をすることができなくなるんですよね。

 自分は土日くらいしか収穫をする時間が無いので、仕事をしている時もハラハラしながら空を見ていますよ。自然を相手にすることの大変さを感じる瞬間ですね。それでも続けようと思えるのは、草刈りなど田んぼの世話をしながら、稲が成長していくところを見るのが楽しみだからです。コメ作りを楽しむことはとても大切ですね。なんでも楽しいと思えばなんとかなるものですよ。

 

農業を続ける中で嬉しかったこと

 毎年秋にコメを収穫したら、親戚のみんなに贈っているんですよ。それで食べてくれた親戚みんなが「今年の米もおいしかったよ。」と、言ってくれて「あぁ、よかったなぁ。」と、とても嬉しいし、ホッとした気持ちになりますね。自分の米を気に入ってくれるのは嬉しいだけでなくて、自信にもつながります。

 

白倉地区のいいところ

 仲良くお互いを見つめ合っていられるところだと思っています。コメ作りの時においても、「彼のところが大変そうだから手伝ってやらなきゃな。」と、お互いに助け合っています。そういった関係の中で生きていくことが出来るところがとても好きです。仲間達と一緒に呑んでいるときも良いですね。「田んぼの世話も終わったし、じゃあ一杯飲もうか。」と、ことばを選ぶ必要なくフレンドリーにやっている時がすごくおいしく感じます。

 

田舎暮らしをしようと思っている人へのメッセ―ジ

 心をオープンにすることが大事だと思います。閉鎖的になってしまうといけないので。誰もが家にお邪魔したり、気を使うことなく喋ったりできる関係を気づきたいですね。

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