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白倉集落のこえ

​食べ手の皆さんのことを知りたい。作り手の私たちのことを知って欲しい。食べてくれる人の顔を思い浮かべながら作物を作りたい。そんな気持ちが、このサイトを作るきっかけになりました。つながってくださることを楽しみにしています。

田んぼ脇のあぜ道でインタビューを受ける田中一男さん

​田中 一男

​〈65歳〉

区長を務める中での思いを教えてください

 区長をやるのはこれで3回目になります。最初、区長をやったのが40代そのころ白倉地区には60戸近くの家があったんです。月日が流れて今、小白倉集落25戸大白倉集落11戸と約半数になってしまいましたね。ちょっと寂しさ...ありますね。そんな中でどうしようと呑みながら話をするです。これから10年たつと我々は75歳どうなっていくんだろうなどと暗い気持ちになることもあるんだけど「いや、前向きに考えよう」と話を続けているんですよ。皆のせがれさん達は今ここにいないんだけど、帰ってきたくなるような魅力づくりを我々がしなければいけないなと考えてるんですよ。

集落の中での一番の思い出は何ですか

 たまたま、最初に区長をやった平成8年に「美しい日本のむら景観コンテスト」で農林水産大臣賞を頂いたことです。集落の写真だけではなく、そこで生活をする人々、地域を思い地域を育む力などが評価されたことが嬉しかった。あのころは皆が血気盛んだった。米作りはもちろん、錦鯉養殖をされている方もいたし、70代の人達はしめ縄に本当に一生懸命取り組んでいたんで、そういったものが総合的に評価された受賞だったんですね。区長として役所の方と一緒に授賞式に行き、帰ってきて祝賀会を行ったことが誇らしい思い出です。景観を認められたことがきっかけで、写真を撮りに来る方々などもいて、にぎやかになってきているなとみていたのですが、それだけではいけないと思っているんですよ。

将来的なビジョンを教えてください

 その後、集落の仲間と一緒に、集落を良くする模索をずっと続けているんですけども、なかなか上手くいかないのも事実なんですよ。今はまだ先が見えない。しかし、ことを起こすということが大事なんじゃないか、そのように考えています。ついて来られる方、引っ張っていく方、いろいろあるとは思うのですけども、ことを初めてこそなしえるのかなと行動しています。

 集落の平均年齢が65歳と、ことを起こすのも、なかなか大変なのですが、内部だけではなく、外部の力を借りて乗り切ろうと思っています。君たちのような若い力を借りて新しい発想の中で、すすんでいく事を期待をし、希望を持っているんです。(この、インタビューは大学生力を活かした集落活性化事業の一環として新潟公務員法律専門学校の戸田ゼミの学生が行っています)

集落の人々の特徴をお教えください

 集落を良くしたいという事は白倉の皆さんの共通の気持ちです。そこに対する想いや気持ちは皆さんが共通して持っているもので、その中で、皆で話し合いながら進めています。この地域の結束力は相当なものと思っています。この地域はね誰かの家に行くとき「ごめんください」じゃないんですよ。「ごめんください」と言った時にはもう玄関の中に入っている。地域の住民はその位、近しい存在です。そういう親密感や信頼感はありますからね。それはちょっと他の地域とは違うんじゃないかと考えているんですけどね。

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